このサイトについて

大人と子どもの性教育

まずは大人が性教育を学ぼう

この性教育サイトは、「人権」と「身体」にわかれています。包括的性教育を伝えるにあたってわたしたちは、人権をみんなに意識してもらう必要をとても感じました。そこで「人権」パートと、「身体」パートにわけたのがこのサイトの特徴です。

まずは人権をきちんとまなんでほしい。人権とは生まれもって誰もが平等にもってる権利です。自分にあたえられている権利を知り、相手の持つ権利も理解することです。それを知らずして「身体」のパートだけを好奇心で学んでも意味がありません。

しっかり人権パートを学んで、相手のことが思いやれる人になってください。そうしなければあなたの性生活はありません。

このサイトは、大人に向けて書かれた性教育のサイトです。大人が子どもに正しい性教育をできるようする、指導ガイドの性質を持たせながら、実は大人自身の性教育もまなべるような項目も充実させました。

一般的に性教育と言えば、子どもに体の違いを教える程度のことだと思われていて、肝心の生殖(セックス)のことは避ける傾向にあり、ましてや人権問題がそこにあることや、50代にも性教育が必要だとは思われていないかもしれません。しかし性教育は生教育だと思います。人が生きていくには避けては通れないモノだとも言います。

しかし、国連=ユネスコが進めている国際セクシュアリティ教育ガイダンスの改定版によると、まずお互いの違いを尊重する人権モデルが先にあり、その上で、身体の違いや生殖について学ぶというのが基本となっています。このガイドラインは5歳から18歳まで年代別に教えることを規定していますが、50歳からの性教育という本がベストセラーになるように、性教育に大人も子どももありません。

このような国際的な性教育のことを包括的性教育といいますが、一部では、過激な性教育であり、子どもに性の逸脱を推薦するもである、LGBTQ+教育が含まれるため、子どもを誘因しかねないという、保守派からの反論があるのも残念ながら日本の現状です。

しかし、時代はSNS、インターネット時代であり、子どもは大人がいくら防ごうとしても独自の情報ルートで、それらの情報を取得しています。それが万一間違えた情報、たとえばAVからの知識や、マッチングアプリやSNS、プライベートゾーンを見せてくれたらお金を払うというような情報に、容易にネットでアクセスできる以上、大人は自分が恥ずかしいから、学んだことがないからといって逃げることはできません。

繰り返しますが、性教育は生教育なのです。そして人権の話なのです。

このドキュメントでは国際セクシャリティガイドラインを参考に、国内の性教育に関連した本からよかったところを引用し、まとめていきたいと思います。

人権モデルと、身体モデルの2部構成として、12歳から50歳までにわかりやすい資料をまとめられればいいなと思います。

尚、執筆の初稿にはChatGPTを一部活用し、人間による査読、加筆編集を行っていますので、ご了承ください。

包括的性教育の必要性とバッシングの歴史

日本では包括的性教育に対するバッシングや批判が過去にいくつかありました。以下に具体的な事例を挙げ、なぜ包括的性教育が現在、子どもだけでなく大人にも必要とされているのかを説明します。

1. 2003年の都立七生養護学校事件

  • 事件概要: 東京都立七生養護学校では、特別支援教育の一環として、性に関する教育を行っていました。教材には具体的な性行為や避妊についての図示や、子どもが理解しやすいような言葉を使った説明が含まれていました。しかし、これが「過激な性教育」として一部保護者や東京都議会の一部の議員から批判され、教育現場は大きなバッシングを受けました。その結果、当時の教材や教育方針が見直され、性教育に対する規制が強化されました。

2. 2018年の千葉市教育委員会事件

  • 事件概要: 千葉市の小学校で、4年生の授業で「月経」や「精通」といった身体の変化や、生殖について触れた授業が行われました。この内容が一部保護者から「子どもには早すぎる」として反発を受けました。このことがメディアで報じられ、性教育に対する議論が再燃しました。教育委員会は授業内容の見直しを検討することになりましたが、専門家からは包括的性教育の必要性が再び強調されました。

3. 2019年の足立区中学校の性教育授業批判

  • 事件概要: 東京都足立区の中学校で、コンドームの使用法など具体的な避妊の実践的な教育が行われました。これが「過激すぎる」として、一部の政治家や保護者から強い批判を受け、教育の是非が問われる事態となりました。批判の中には、子どもたちに「早すぎる性行為を促進する」といった意見が含まれていましたが、性教育の専門家や支持者からは、実際の性行為に備えた適切な知識を提供することの重要性が強調されました。

なぜ今、包括的性教育が子どもだけでなく大人にも必要なのか

包括的性教育は、子どもや若者だけでなく、大人にも必要な理由があります。それは、性的健康や人権、ジェンダーの理解が欠如していると、誤解や偏見が社会全体に広がり、個人や社会に悪影響を及ぼすためです。

1. 性的リテラシーの不足

多くの大人は、性に関する教育を受けた機会が少なく、誤った情報や偏見に基づいた考え方を持っていることがあります。このような状態では、子どもたちに適切な知識を伝えることが難しく、性的健康や人権に対する理解が浅くなります。特にインターネットやSNSの普及により、性に関する誤情報が広まりやすくなっている現代では、大人自身が正しい知識を持つことが求められています。

2. 性感染症や避妊に関する知識の欠如

成人でも、性感染症や避妊に関する知識が十分でない場合があります。特に性感染症は若年層だけでなく、中高年層にも増加しており、大人自身も正しい知識を身につけて感染を予防する必要があります。また、適切な避妊方法を知らないことで、望まない妊娠が発生する可能性があるため、大人にも包括的性教育が求められています。

3. ジェンダー平等やLGBTQ+への理解

包括的性教育は、ジェンダー平等やLGBTQ+コミュニティへの理解を深めるためにも重要です。日本では依然としてLGBTQ+への偏見や誤解が根強く残っており、正しい知識や共感を持つことが少ないとされています。子どもたちにジェンダーの多様性を教えるためにも、大人がジェンダーや性的指向、アイデンティティに関する正しい知識を持つことが必要です。

4. 親や教育者の役割

子どもたちが性教育を学ぶ場は、学校だけではありません。家庭や社会でも、子どもたちが性に関して疑問を持ったときに、親や教育者が適切な知識を提供できるようにすることが大切です。大人自身が十分な性的リテラシーを持っていないと、子どもたちに適切な教育ができません。

5. 性暴力やハラスメントの防止

大人自身が性暴力やハラスメントについての理解が不足していると、適切な対応ができず、被害者を守ることができません。包括的性教育を通じて、性に関する問題に敏感になり、被害を未然に防ぐための知識を持つことが必要です。特に、性加害やDV(ドメスティックバイオレンス)などの問題に対する社会的な理解を深めることは、大人にも必要な教育です。

結論

これらの事例や社会的な背景からわかるように、日本では依然として性教育に対する誤解や偏見が存在します。しかし、包括的性教育は、子どもたちだけでなく、大人にとっても不可欠なものです。大人が正しい性に関する知識を持つことで、子どもたちに適切な教育が提供され、性的健康やジェンダー平等、LGBTQ+への理解が深まることが期待されます。正しい性教育が広がることで、性に関する問題に対処できる社会を築くことができるのです。

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